パート・有期雇用労働者の労働条件明示事項が追加されます【パート・有期法施行規則】
令和8年10月1日から、パートタイム・有期雇用労働者を雇い入れる際の労働条件明示事項が追加されます。現在、パートタイム・有期雇用労働者については、一般的な労働条件に加え、次の事項を明示する必要があります。
【現行の明示事項】
□昇給の有無
□退職手当の有無
□賞与の有無
□相談窓口
10月1日以降はこれらに加えて「通常の労働者との待遇の相違等について説明を求めることができる旨」を明示しなければなりません。
【新たな明示事項】
□昇給の有無
□退職手当の有無
□賞与の有無
□相談窓口
□待遇の相違等に関する説明を求めることができる旨
〈労働条件通知書の記載例〉
※「通常の労働者」は自社における呼称(「正社員」等)に置き換えて記載することも可能です。
令和8年8月1日より産業医の辞任、解任、退任についても報告の届出が必要になります
現在、労働者数50人以上の事業場においては、産業医を選任したときのみ、所轄労働基準監督署長に報告の届出をする必要がありましたが、令和8年8月1日以降は選任していた産業医の辞任・解任等があったときも、所轄労働基準監督署長へ届出が必要になります。
労務あるあるQ&A
Q.一方的に退職届を提出して退職した社員から離職理由を「自己都合」から「会社都合」に変更してほしいと連絡がありました。会社はこのような変更要求に応じなければならないのでしょうか。
A.事実に反する離職理由への変更には応じるべきではありません。事実と異なる離職理由を記載すると雇用保険の基本手当(失業給付)の不正受給につながるおそれがあります。
このような要求の背景には、雇用保険の受給条件の違いがあります。自己都合退職の場合は原則として給付制限がありますが、会社都合退職の場合は給付制限がなく、7日間の待期期間満了後に基本手当の支給を受けることができます。また、会社都合退職により「特定受給資格者」に該当する場合は、所定給付日数が自己都合退職より多くなることがあります。しかし、実際の退職理由と異なる内容で離職理由を記載すると、退職者による不正受給につながるだけでなく、会社もその不正受給に関与したとみなされるおそれがあります。そのため、離職理由は客観的な事実に基づいて記載し、一貫した対応を行うことが重要です。