業務部の下村です。

季節は8月。お盆もすぎて「夏の終わり」の時期です(酷暑ですが…)。また例年であれば花火大会の時期でもあります。

花火の起源って、疫病退散もあるらしいです。

先日、家で花火をしました。線香花火って、一本一本それぞれで、はじけて輝いて落ち着いて…。落ち着いてからがそれぞれの花の形で輝いて、一番見つめられ一番印象に残ります。

人、人生によく似ているなと思いました。

 

 

先月、人気俳優の自殺のニュースが報道されました。

私はお客様から日常的に社員の方々がメンタルヘルス不全になられ、その労務対応についてご相談を受けています。また、事業所主催のメンタルヘルスの研修で講師をさせて頂いたりしています。最近、パワハラやメンタル不全に関連する問題が非常に多くなっていると実感しています。

 

メンタルに支障がきたす前には、必ずと言って良いほど前兆的な言動や体調不良などが現れています。

 

例えば、しんどい、つらい、などの言葉を発しながら仕事をこなしている社員がいるとします。会社がそれに気づかなかったり、”大丈夫です!”と言っているから大丈夫と思っていた、ということは、実際の現場では多いと思います。

 

これは私の個人的な主観ですが、まだ、しんどいと言っている間は大丈夫だと思っています。

悩んでいることは解決できること。解決できることだから、悩む(悩める)のだ。と思うからです。

しかし、これが何も言わなくなったらすでに程度に個人差はあれ、メンタルに支障が出てしまっていると思います。

悩めなくなるということは解決出来なくなって、どうしようもなくなって、自分で判断ができなくなっている状況だから。

その支障がどう振れるか。どう現れるか。

会社を辞める、病気(メンタル不全)になる、……、そして最悪の事態は自ら命を終わらせる。の何かに現れるということです。

電車に飛び込む際の意識として、死にたい、、とかではなく、ふわ~っと、吸い込まれるように、明日会社に行かなくて(仕事をしなくて)済む・・・、楽になりたい・・・と

いう思考もあるとのことで、つまりは通常の判断や”悩む”ということが完全にできなくなってしまっていることからの行動であることもあるとのことです。

 

先程、しんどいと言ってる間は大丈夫と述べましたが、この段階で必ず対処をしておかないと大変なことになるということであり、この段階だから間に合うということです。

 

会社は、社員に関心を、興味を持つこと。そうしていれば、早く変化に気づくこと、サインを見つけることができます。

自分からは言えない、でも気付いてほしい、そう思っていると捉えて頂けたらと思います。

寄り添って、共感して、否定せず、話を聞く。

一人でも理解し応援してくれる人がいたら踏ん張り、冷静に考えることができます。

一つでも逃げ道がある。一人でも話せる、応援してくれる人がいる。

これは非常に大切なことです。

私の今までの相談の中でも、仕事でもストレスフルで、かつ家族関係においても多大な責任、ストレスを抱えられ、メンタル不全になられている方を多く知っています。

逃げ道。自分を出せる場所・人。それを持っているのか。

 

 

そして、最後はどれだけ周囲が腕を持ち上げても、自分の足で立てないと、立ち上がることはできません。

立ち上がるためのきっかけは個々にあると思います。そして、立ち続けるためには「自信」が必要になります。

 

自分が自分であっていいと思えるか。

 

 

挫折は人に弱さと、傲慢さを気づかせ、どん底は人を強くさせ、人からもらった優しさは心を洗い直してくれる、そして、人の笑顔は自信をつけさせてくれる、本当の自分に改めて気づかせてくれる。

 

なにげない日常が、かけがえのない日だということ。とても大切なものだということ。

どん底やつらい日々を経験したからこそ、その有り難さ、価値がわかる。

そう思うことができるようになれば、このような経験は、長い人生と自分を確立するために本当に良かったことだと捉えることができ、より人として強くなれると思います。

 

本当に大切なことは何か。

自分は自分だろうか。

 

会社は社員を見つめ、自分も自分を見つめる。

メンタルヘルス不全の予防に非常に大切なことがここにあるのではないか。私はそう考えています。