調査シリーズNo.214
「同一労働同一賃金の対応状況等に関する調査」
(企業に対するアンケート調査 及び ヒアリング調査)結果 ―独立行政法人労働政策研究・研修機構

研究の目的

令和2年4月1日より、 「パートタイム・有期雇用労働法」が施行された(中小企業は、令和3年4月1日から適用)。そこで、(同法の適用前ながら)中小企業を中心とする「アンケート調査」を実施して、「同一労働同一賃金ルール」等に企業がどう対応しようとしているかの全体的な動向を把握するとともに、(既に適用されている)大企業に対しては別途、「ヒアリング調査」も行い、具体的な取組内容や待遇の変化、取組のプロセスや重要なポイント等を把握した。

 

アンケート調査結果より

・全有効回答企業(n=9,027)を対象に「同一労働同一賃金ルール」の認知度を尋ねると、「内容はわからないが、同一労働同一賃金という文言は聞いたことがある」(31.4%)を含めた認知度は9割を超えたものの、「内容を知っている」企業は64.0%にとどまった。

・全有効回答企業のうち本年10月1日現在で「パートタイム・有期雇用労働者」を雇用している企業(n=6,877)を対象に、「同一労働同一賃金ルール」への対応(雇用管理の見直し)状況を尋ねると、「既に必要な見直しを行った(対応完了)」が14.9%、「現在、必要な見直しを行っている(対応中)」が11.5%、「今後の見直しに向けて検討中(対応予定)」が19.5%となり、総じて「必要な見直しを行った・行っている、または検討中」の企業が4割超となった一方で、約5社に一社(19.4%)が、依然として「対応方針は、未定・わからない」状態にとどまっている現状も浮き彫りになっている。

 

ヒアリング調査結果より

・正社員以外の雇用区分として、いずれの企業も複数の区分を設けていたが、職務内容や人材活用の仕組み・運用等のいずれもが正社員と同じ区分はなかった。

・待遇の種類によって、既に正社員とパートタイム・有期雇用労働者とで同様にしているもの、同一労働同一賃金ルールが大企業に施行される2020年4月に向けて見直したもの、施行後も正社員とパートタイム・有期雇用労働者間に差異があるものと、各社それぞれである。なお、見直しに当たっては、パートタイム・有期雇用労働者の待遇の見直しを行っており、正社員の待遇を見直した企業はなかった。

・待遇の見直しに向けた具体的な行動としては、他社の動向や事例の情報収集、最高裁判決ほか裁判例についての情報収集などが多かった。

・同一労働同一賃金の取組を進める上での重要なポイントとしては、労働者側の納得を得られるようにすることを挙げた企業が多かった。

同一労働同一賃金に向けた取組による効果を定量的に測定することは困難だが、パートタイム・有期雇用労働者の賃金の増加率などを挙げた企業もあった。また、パートタイム・有期雇用労働者自身にとっての処遇向上、満足度の上昇などのメリットのほか、会社としてのメリットを示した企業もあった。

 

その他、詳細は下記「独立行政法人労働政策研究・研修機構」サイトよりご参照ください。

 

 

(出所)調査シリーズNo.214「同一労働同一賃金の対応状況等に関する調査」(企業に対するアンケート調査 及び ヒアリング調査)結果 -独立行政法人労働政策研究・研修機構

https://www.jil.go.jp/institute/research/2021/214.html