国立感染症研究所は、一般的な会食における集団感染事例について、レストラン、市中飲食店での会食(事例はカウンターでの飲食とテーブルでの飲食の両ケース)を紹介しており、どこの席の人が感染したか(座席図により説明されています)、推定される感染伝播の要因も紹介しています。
また、斜め向かいに座り食事を取ることで感染伝播を防いだケース(高齢者施設での食堂)も紹介されています(座席図により説明されています)。
まとめとして、
• 一般的な会食が感染の原因と推定された事例を認めた
• 一般的な会食に関連する集団感染の共通点としては、発症者と感染者の距離が近い(手を伸ばせば届く程度の距離)ことであった
• 飲食店における一般的な会食では同じ空間を共有していても、物理的な距離が近くなければ感染しない可能性がある
• スプーンの共有で付着した唾液による感染が疑われた事例や、客-接客店員間の感染事例があった
• 斜め向かいに離れて座ることで感染が防がれた可能性のある事例があった
としており、また、
提言として、
一般的な感染対策であるマスク着用、手指衛生、従業員の健康管理、身体的距離の確保等に加え、今回分かったことから以下について提言する
•利用客
✓同席のグループ内でも身体的距離をできるだけ確保する
✓飲食中以外の時間(トイレ移動、会計、注文時、食後の会話など)におけるマスクの着用
✓箸やスプーンなどを共有しない
としている。
詳細は下記サイトよりご参照ください。
■「一般的な会食」における集団感染事例 -2020年10月12日作成 国立感染症研究所 実地疫学専門家養成コース(FETP) 同 感染症疫学センター
https://www.niid.go.jp/niid/images/epi/corona/covid19-25.pdf
(出所)一般的な会食における集団感染事例について -国立感染症研究所 実地疫学専門家養成コース(FETP) 同 感染症疫学センター