淀川労務協会の木村(朋)です。

少し前の話になりますが、4月はじめに超大型台風のような暴風雨を伴う「爆弾低気圧」が日本列島を縦断して各地に大きな被害が出ました。
私どもの事務所がある大阪も夕方から夜にかけてものすごい強風が吹き荒れていましたので、早々に仕事を終えて帰宅しようとしたところ、めったに運休にならない地下鉄御堂筋線が中津⇔なかもず間しか動いていません。
いつまで待てば動き出すのか予測できない状態でしたので、ひとまずコーヒーでも買おうと近くのコンビニに入ったところ、レジの前で中年のサラリーマンと店員さんが何やら話しをしていました。
レジを待ちながら何気に話を聞いていると、中津駅まで歩くので道を教えてほしい、という内容です。
電車の動いている中津駅まで歩くつもりなのでしょうが、はっきり言って歩いていくには結構な距離があります。
店員さんも「ここから歩くつもりですか!?」と聞きながらも地図を取り出して道順を説明し、サラリーマンは店を出ていきました。

その後、私もレジを済ませてコーヒーを飲みながらどうしたものかと考えて、すぐ近くの阪急電車が動いているか確認しにいくことにしました。
ホームは人混みで大混乱しているものの電車は動いているようなので、電車を乗り継ぎながら何とか無事に帰宅できました。
阪急電車が動いているということは、10分もかからず中津駅にも行くことができます。
電車に乗りながら、ものすごい強風の中を歩いているサラリーマンのことを思い出し、気の毒になぁと思いました。

中津駅まで歩こうと思うということはおそらく土地勘があまりなかったのでしょう。(普通は歩こうと思わないですよね??)
そのことを店員さんが察したならば、歩く前に阪急電車で行く方法があることをお伝えし、まずは電車が動いているか確認してからの方がよいことを説明したはずです。
お客様に聞かれたことにお答えするというのは当然のことですが、なぜ聞いているのかということを少し考えてみることで対応も変わりますし、ひいてはお客様の満足にもつながります。

お客様視点のサービスとは、このようなちょっとしたところの違いなのだとあらためて実感した出来事でした。