政府は、「新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画2024年改訂版」を6月21日に閣議決定しました。
その中には人事労務分野の内容も掲載されており、現在のところ「ジョブ型人事指針」の取りまとめ・公表や、非正規雇用労働者に対する同一労働・同一賃金制の施行強化を進めています。
2024年改訂版の「Ⅱ.人への投資に向けた中小・小規模企業等で働く労働者の賃上げ定着」の「1.価格転嫁の商習慣化の徹底と中小・小規模企業の省力化投資の加速 (3)大企業と中小・小規模企業・スタートアップの間の協力関係の確立」では、⑤として「副業・兼業における割増賃金の支払に係る労働時間の通算管理の見直し」を掲載しています。
そこでは、「労働者が副業・兼業を行う場合には、複数の事業場の労働時間を通算して管理する必要があり、割増賃金の支払に係る労働時間の通算管理について、制度が複雑で企業側にとって重い負担となっているために、副業・兼業の許可が難しいとの指摘がある。副業・兼業における割増賃金の支払に係る労働時間の通算管理の在り方について、労働基準法等の関係法令における解釈の変更も含めて検討し、結論を得る。」と記載されています。
見直し方向で検討される見通しですので、今後の動向に留意が必要です。
(資料)新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画2024年改訂版★p8をご参照ください。
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/atarashii_sihonsyugi/pdf/ap2024.pdf
(出所)内閣官房HP 新しい資本主義実現本部/新しい資本主義実現会議
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/atarashii_sihonsyugi/index.html#2024_head