業務部の三浦です。

永年、人事労務に関するご支援、ご助言をさせて頂いておりますと、労務トラブルを起こしやすい会社、ほとんど起こらない会社(起こったとしても上手に解決される会社)がございます。

特に中小零細企業にあっては、経営者そのものの人柄に由来する部分が大きく、私の経験上、明末の陽明学者、崔後渠の六然(りくぜん)を実践されているような経営者の方が多いイメージです。

・自処超然(じしょちょうぜん) 物に捉われて執着したり、拘泥せず、事に臨んで自分に関する問題から解脱し、抜け出せるよう努める。
・処人藹然(しょじんあいぜん) 人に対する時は、好意に満ち、温かい気分を持って接し、いつもなごやかでいる。
・有事斬然(ゆうじざんぜん)  事が起これば、うろうろしたり、うじうじせず、きびきびと勇断をもって処理する。
・無事澄然(ぶじちょうぜん)  何事もなければ、氷のように澄みきった心でいる。
・得意澹然(とくいたんぜん)  自分の思い通りになったときには、奢らずにあっさりと済ませ、まだ足りないという謙虚さを抱いている。
・失意泰然(しついたいぜん)  自分の思い通りにならないときでも、取り乱すことなくゆったりと落ち着いている。

六然は、勝海舟や安岡正篤といった偉人達も座右の銘とされていたようです。

労務管理も、最後は経営者や人事責任者の人間力・・・というところでしょうか。