淀川労務協会の三浦です。

 

暑い日が続きますが皆様いかがお過ごしでしょうか?

今日はちょっと趣向を変えてアイドルについて書いてみたいと思います。

(ちなみに私は所謂、アイドルオタクではありませんのであしからず・・・)

 

私の自宅前に「ららぽーと甲子園」という約170店舗を抱えた大型商業施設があります。

先日も有名な「クリスピー・クリーム・ドーナツ」が新規オープンしましたが、定期的且つ頻繁に店舗の入れ替えを行っているようです。

 

入居時の審査が非常に厳しく知名度の高いショップでないと出店が難しい阪急三番街等の老舗商業施設と違い、最近の複合型商業施設や楽天のようなバーチャルモールでは、入居審査の敷居は低い代わりにランク付け等で店舗間の競争を煽り、競争で脱落した店舗を中心に入れ替えを頻繁に行うことで消費者の飽きやマンネリを解消し、継続して施設に足を運んで貰う・・・というビジネスモデルに従って運営されているようです。

 

入居審査の敷居が低いので「どんな新しいお店があるかわからない」というワクワク感も、以前と比べて顕著に「飽きっぽくなった」最近の消費者の集客とマンネリ解消に繋がっているのでしょう。

これは宝探しをヒントにしたドン・キホーテにも言えるところです。

更に、競争の主が「施設間競争」から、「施設内店舗間競争」にシフトしたことも特筆すべきところでしょう。

 

 

ここで連想されるのがアイドルグループであるAKB48のビジネスモデルです。

 

これまでTVという「メディア」に新しいアイドルグループという「コンテンツ」を定期的に投入することが長らくアイドル業界の主流でした。

そこにモーニング娘。のような、「グループの人数を少し拡大し、そのグループ内から小さなグループ(ユニット)をどんどん生み出してマンネリを解消する」という新たなビジネスモデルが誕生しました。

ただ、これでは既に認知度のあるメンバーによる組み合わせの変更や小集団の構築にすぎないので、根本的なマンネリ解消には至らなかったのでしょう。

そこに更に進歩して生まれたのがAKBのビジネスモデルであると言えます。

 

大阪のNMB48等も含めメンバーの裾野は果てしなく、ご存じのとおり年に一度の「総選挙」を行うことでランク付けを行いマンネリを解消に繋げています。

また、メンバーの活動制限を極力撤廃し自由にさせることで、自発的に生み出さるタレント性を重視しているように思います。

 

①   敷居を低くし裾野を果てしなくすることで、誰が出てくるかわからないというワクワク感を生み出す。(宝探しの仕組み)

②   定期的に入れ替えを行う

③   競争を煽りランク付けを明確にする

④   制限を極力撤廃し、自発的に生み出されるタレント性を重視する

 

AKBに見られるこのような特性は、先ほど述べた複合型商業施設、バーチャル商業施設と相通じるものがあると思います。

「アイドル産業」自体には普遍性はある訳で、これまでTVという媒体内で行われていたアイドルの競争を、AKBというコンテンツ内に全てシフト・集約させることで、「AKBそのもの」にアイドル産業の普遍性を帯びさせるという取組みです。

 

聞くところによるとAKBのビジネスモデルは大手広告代理店である電通が主導となり過去の失敗を糧に綿密且つ壮大な計画をもって生み出されたものとのことです。

 

例え業種は全く違っても、このような外部の優れたビジネスモデルを考察することで自企業の未来を考える上での大きな発見に繋がるかもしれませんね。