業務部の三浦です。

堀江貴文氏の著書である「多動力」という書籍が異例の売れ行きらしい。
堀江氏の主張を抜粋すると・・・

1)あらゆるモノがインターネットにつながることによって出現したのは、全業界のタテの壁が溶けてなくなった、フラットに開かれた社会(水平分業型モデル)だ。このかつてない時代では、業界の壁を軽やかに飛び越える「越境者」にこそ、チャンスがある。1つの仕事をコツコツとやる時代は終わった。

2)あらゆる産業の“タテの壁”が溶けていく時代において、1つの肩書きにこだわっていては、あなたの価値は上がることなく、その他大勢に埋もれてしまう。いくらでも代わりのいる存在であれば、給料も上がらない。ダイヤモンドがなぜ価値があるか? それは美しいからではなく、珍しいからだ。

3)スティーブ・ジョブズは「点と点をつなげていくと、いつの間にか線ができる」と言ったが、あちこちハマっていくうちに、網の目のように散らばった点と点が思わぬところでつながる。

4)どんな分野でも、80点までは簡単にたどり着けても、100点満点を達成するまでには膨大なコストと時間がかかる。80点まではウサギの速さで駆け抜けても、そこから100点に到達するには亀の歩みになってしまう。
1度深くまでハマり、あっさりと次へ移る。これからの時代は、そうやって80点取れるものをいくつももっている人が強い。

5)時代は大きく変わろうというのに、日本人は「石の上にも三年」に代表されるような一つのことをコツコツとやる」という価値観からまだ脱せられていない。

賛否両論あるだろうが、個人的にはとても賛同できる。特に4)の部分。
イメージとして80点の情報(アドバイス)を準備するのに1時間かかるとすれば、100点の情報を準備するためには3時間かかる。その情報を正確に伝え顧客側の理解を得るにも3倍の時間がかかる。
100点の情報を1つ準備する時間があれば、1つの顧客に3種類のアプローチから80点の情報を提供できる。もしくは80点の情報を3顧客に提供できる。
労働問題が訴訟になれば白黒の争いになるので時間をかけて100点満点に近い準備をしなければならないだろう。
しかし訴訟外の労働問題については、80点情報を提供した場合と100点の情報を提供した場合とでは、3倍のコスト差があるにもかかわらずほとんどのケースで同じ結果に帰着することを実感する。
つまり、コストと成果の大きな不一致が生じることになる。これは看過出来ない。
1つの道を追求する「探究者的ビジネススタイル」は今の時代、仕事の成果と連動しないのかもしれない。
「これは私の仕事、これは私の仕事ではない」という線引きを極力排除し、専門性に執着しない80点の引き出しを数多く持ち合わせていきたい。