業務部の三浦です。

 昇給の季節ですのでこの時期は人事制度に関するご相談を数多く頂戴致します。

 私が設計させて頂いた制度、そうではないものを問わず、評価会議への参加等を求められる事もありますし、考え方等について意見を求められることもあります。

 組織の活性化をテーマとした研修や手段は数多く有りますがそのような組織活性化施策は人事制度の適正運用というベースがあって初めて+αとして効果があるものだと考えています。

 たしかに組織活性化研修は受けた直後はモチベーションが上がることやコミュニケーションが活発になることも往々にしてあります。
そして、それがしばらくは続くこともあります。
ただ、人事制度そのものが脆弱であれば効果の継続性という問題に必ず直面します。

 このような研修はあくまで必要な時期にカンフル剤的に利用すべきで、「評価」、「育成」、「目標管理」、「アセスメント」等の人事諸施策と「賃金」や「配置」等とが密接かつ適正な関係であること、つまり適正な人事制度の設計・運用があってはじめて持続的な組織活性化を具現化することが可能です。これはボランティア活動がなかなか持続しない理由とよく似ています。

 人事制度の適正設計(再設計)や適正運用は確かに骨の折れる作業です。
しかし、その労なくして持続的な組織活性化は期待できません。

 昇給のこの時期に、一度自社の人事制度について見直してみてはいかがでしょうか。