業務部の三浦です。

 本日、金融庁にて「フィンテック(ITを活用した金融サービス)」の規制緩和などの環境整備について議論する有識者会議の初会合が開かれました。

 この「フィンテック」における仮想通貨等の実現の鍵と言われているのがブロックチェーンと呼ばれる技術です。

【従来型】
中央管理者が取引台帳を管理しており、全ての取引はそこを経由して行われる。
その際、中央管理者を信頼すればよく、取引相手を信頼する必要は無い。

【ブロックチェーン】
参加者それぞれが取引台帳を管理する。取引が行われた際には当事者がその事実を全参加者にブロードキャスト(同報送信)し、受信者は自分の取引台帳にその内容に反映する。

貨幣や公的記録等は中央管理者である銀行や行政(国家)という強力な信用の主体があって初めて安心して取引を行うことができます。
最近は通帳のない銀行が増えましたが、ATMに入金するとWEB上にその記録が残ります。
このデータは場合によっては改ざんされるかもしれないにも関わらず、安心して我々がATMに入金や振込み手続きすることが出来るのは銀行という中央管理者の信用が絶大であるからです。
但し、その信用に対するコストとして手数料や税金を中央管理者に支払っている事を忘れてはいけません。

 一方、ブロックチェーンは改ざんや二重取引等の悪意をもった取引を事実上不可能とし、中央管理者が存在することなく参加者の記録だけで同等の信用を確保できる仕組みとされています。

 この技術は金融だけによらず、著作権保護、物流、アート等、様々な分野に応用可能だと言われており、有名企業がこぞって参加し精力的に実証実験が行われています。
勿論、社会保険記録や人事労務管理の分野においても例外ではないと思われます。

1995年、WINDOWSにより世界にインターネットが普及した時と同じように全ての既成概念を覆す革新性をこの技術に感じます。

今後も注目していきたいと思います。